呼吸器内科医師からメッセージ

呼吸器内科医師からメッセージ

MESSAGE

間質性肺炎の診療は呼吸器内科の未来を切り開く使命です。

間質性肺炎の診療は呼吸器内科の未来を切り開く使命です。

小倉 高志

神奈川県立循環器呼吸器病センターは医療に前向きに真摯に取り組んでいる病院です。全国で最多の患者数を誇る間質性肺炎の診療では、過去の実績に安住することなく、より良い診療と教育の実現に向けて着実な歩みを続けています。「間質性肺炎患者も、多角的な視点に基づいた診断から導かれる治療が受けられなければならない」という固い信念から、間質性肺炎センターと専門外来が併設されました。その理念に共感する医師が全国から次々と集まってきています。

我々は以前から間質性肺炎の診断のアプローチとしてCRPT診断を用いています。CRPT診断とは、一時点での臨床医、画像医と病理医によるCRP診断(clinical-radiological-pathological correlation)にくわえて、画像・臨床データの時間経過(Time)での変化など、時間軸を加えたダイナミックな診断です。

患者さんの状態によっては病理診断ができずに、臨床データと画像診断のみでworking diagnosis(作業診断や暫定診断)をせざるを得ないこともあります。その場合は、時間経過での治療反応性や、画像の変化により診断を修正する可能があります。画像診断においても時間的な要素を加味することは重要と思います。

当センターでの研修は臨床医、画像医、病理医がface-to-faceに討議する非常に貴重なものであり、呼吸器内科医師としての将来に非常に役立つはずです。当センターで自身の呼吸器内科医師としての使命を認識し、将来について考えていきましょう。志のある呼吸器内科医師を目指す先生は是非一度見学に来てください。

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