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第17回 公開医療講座Q&A集

講座・催し lecture

第17回 公開医療講座Q&A集

災害時、私の病気どうなるの?~呼吸器内科医からの助言~ 小松講師Q&A集

避難場所で自分が感染症の患者になってしまった場合、周りになるべく迷惑をかけないためにはどうしたらよいですか。
感染症の種類によって対応は異なります。一般的には周りの人から離れる(隔離する)ことが有効です。その上で各々の疾患の対策が必要となります。ノロウイルスの場合は吐物、下痢等が付いたものは塩素系漂白剤などを使って速やかに洗浄し、患者および接触者は流水と石けんで十分手洗いします(アルコール消毒は無効)。インフルエンザウイルスの場合は、マスクを着用し咳やくしゃみの飛沫が他の人にかからないようにすることと、鼻水、唾液などがついた手はよく洗うことです。結核の場合は空気感染(飛沫核感染)ですので、マスクを着用し他の人とは別の個室に隔離することが大切です(その後速やかに結核病床のある病院へ搬送する)。
酸素濃縮器の外部バッテリーについて。高流量処方(3 l/min以上)で24時間バックアップボンベの準備がある場合、理想のバッテリー稼働時間は何時間ですか。
理想的には長ければ長いほどよいということになります。しかし、現状では何日も保つバッテリーを用意することは困難だと思います。災害時など48時間ぐらいあれば在宅酸素事業者などの救援も期待できるため、ボンベの24時間に加えバッテリーで24時間機器を駆動できればよいと思われます。尚、これはあくまで理想であり、現在のバッテリー技術では、24時間も困難であることも事実です。
喘息の発作が急に起きた時に、医療機関も受け入れ先がない場合は、どうすればよいですか。
喘息の場合、日頃から吸入ステロイドなどの発作予防薬で発作を起こさないようにコントロールしておくことが大切です。もしそれでも発作となった場合に関しては、日頃から主治医と相談しておくとよいでしょう。一般的には、発作時用に短時間作用性β2刺激薬(サルタノール®、メプチンエアー®など)やステロイド内服薬(プレドニン®、メドロール®など)を予備に処方してもらい、主治医の指示通り吸入や服薬することが重要です。それも無ければ、座位で腹式呼吸、口すぼめ呼吸などを行いながら受け入れ可能な医療機関を捜すことが大切です。
ライフラインが止まり食事が十分にできない場合、糖尿病のお薬は継続した方がよいですか。
1型糖尿病の場合は、食事量によってインスリンの調節が必要となりますが、食事がほとんどとれなくてもある程度インスリンが必要となる場合があります。あらかじめ主治医に確認しておいた方がよいと思います。2型糖尿病の場合も、一般的には食事の摂取量にあわせて薬の調節が必要となります。食事が少ないのに同じ量の薬を継続していると低血糖の危険があるからです。食事量が1/2になったら薬も1/2にするなど対応が必要です。
防災手帳の紹介がありましたが、どこで発行していますか。
最近は「防災手帳」として書店やインターネットショップなどで販売されています。また、地方自治体などのホームページからダウンロードすることもできます。しかし、「防災手帳」は決められた形式があるわけではないので、お手元にある手帳やノートを活用して自分用の防災手帳を作成しても良いと思います。
感染症の予防という観点から、肺炎球菌ワクチンの接種を考えています。私は、間質性肺炎で酸素吸入を行っていますが、ワクチンを接種してもよいでしょうか。
一般的には、呼吸器に疾患をお持ちの方は肺炎球菌ワクチンの接種が奨められています。ただし間質性肺炎の場合、現在服用している薬によってはワクチンを接種しても免疫(抗体)ができない場合もあります。主治医とご相談されると良いと思います。
エコノミークラス症候群の予防のための弾性ストッキングはどこで購入できますか。
当センターの売店(ローソン®)で購入できます。その他、医療機関やドラッグストア(薬局・薬店)やインターネットショップでも扱っているところがあります。
災害時、酸素がなくなるのが怖いです。いつもは4 l/min吸っていて、呼吸が辛いのですが3 l/minにしてもよいでしょうか。
通常は主治医より決められた流量で吸入するのが原則です。但し、災害時の場合、液体酸素や酸素ボンベの酸素残量に限りがあり、すぐに補給の支援が得られそうもないときは、ケースバイケースで流量を減らして時間をかせぐことも必要かもしれません。
リハビリ呼吸法の応用効果について。どのようなケースに活用できますか。
日頃から腹式呼吸や口すぼめ呼吸を体得しておくと、日常生活の呼吸困難が緩和されます。特に外出先で階段や坂道を登ったときや小走りで走ったときなどに有効です。講演で紹介した体験談にもありましたように、災害時に酸素の供給がなくなったときもリハビリ呼吸法で乗り切った人もいました。
災害時の慢性疾患増悪の項で取り上げた疾患について、マスクがないと手詰まりになってしまうような印象を受けたが、マスクがない場合、どんなもので代用したらよいのでしょうか。
タオルやハンカチを口にあてて代用できます。今回の震災でも、タオルを口の周りに巻いたり、古着を活用して自家製マスクをつくったりした人もいました。

医療における放射線 岩澤講師Q&A集

Q ストロンチウム治療は保険適応されますか。
A 保険が適応されます。
ただし、実施できる施設が限られます。またあらかじめ、骨シンチで、骨転移の部位に集積が認められる、貧血や白血球減少がないなどのいくつかの条件を満たす必要があります。一度主治医にご相談ください。
Q 心臓MRIの検診はどこで受けることができますか。
A 当センターで実施可能です。地域連携室に電話でお申込みください。
当センター以外でもいくつか実施している施設があります。
Q 心臓CTを勧められたのですが、心臓MRIに変更してもらえますか。
A 技術的には可能です。ただし、心臓MRIではよくわからない病気もあります。ペースメーカーがはいっている方はMRI検査ができません。また心臓のステント治療を受けた方の経過観察は、心臓MRIでは困難で、心臓CTの方が優れています。あなたにとってどちらの検査が有用なのか主治医とよく相談してください。
Q がんの放射線治療で、悪心、嘔吐はありますか。
A 放射線治療により、気持ちが悪くなったり(悪心)、場合により吐いたりする場合があります。これを放射線宿酔と呼びます。その機序は不明です。一般的には腸管に放射線をあてた場合になりやすいですが、頭部や胸部の照射でもなる場合があります。放射線治療を受けても、こうした症状がまったくあらわれない方もいらっしゃいます。放射線宿酔は放射線治療が終了すると自然に改善します。
Q 放射線でがんは完治しますか。悪影響はありますか。
A 早期であれば、いろいろながんが放射線により完治します。放射線による副作用は病気の種類や、放射線の照射方法によっても異なりますので、放射線治療医にご相談ください。
Q お話を伺ってもまだ少し放射線の影響が怖いです。実際放射線の検査を勧められたときに、拒否をしてしまっても大丈夫でしょうか。また拒否をする人はいるのですか。
A 主治医は、あなたに最も適した治療法を選択するために、各種の検査を行います。必要な検査を受けないと、必要な治療が受けられず、結果的に病気が悪化してしまう場合がありますから、疑問があれば、まず主治医とよくご相談ください。一般的な被ばくに関する質問は、検査担当の放射線技師、また放射線科医師でも説明できますので、疑問な点は遠慮なくご質問ください。実際にCT検査室で、担当の放射線技師に質問する方はたくさんいます。
Q がん以外の病気で放射線治療が効果的なものはありますか
A 現在、がん以外で放射線を使用することはほとんどありませんが、甲状腺機能亢進症の治療ではヨード131の内服治療が行われています。
Q 外来で放射線治療を受けるとなると最低(or最高)でどのくらいの頻度(回/週)で通院することになりますか。
A 放射線治療の回数は、病気の種類や部位、病気の進行程度によって大きく異なります。1回で終了してしまう場合から、35回程度(週5回毎日通院して7週間)までさまざまです。同じ病気でも同じ回数とは限りません。放射線治療医に充分確認してください。
Q ほかの病気との兼ね合いで放射線治療が休み休みなってしまっても効果はありますか。
A 放射線治療では最初にたてた計画通りに治療することが重要で、中断すると充分な効果が期待できないことがあります。休み休みしかできないということであれば、薬物療法など別の治療方法のほうが効果的な場合がありますので、主治医や放射線治療医と、治療を開始する前によくご相談ください。
Q 病気が心配なので、CTを受けたいのですが全身を一度にとってもらうことは可能ですか。
A 技術的には可能ですが、CTで発見しやすい病気と発見しにくい病気があります。すべての病気がCTで発見できるわけではありません。早期の肺がんはCTで比較的見つけやすいがんで、CT検診は有用と報告されています。乳がん、胃がん、前立腺がん、大腸がん、子宮がんなどは単純CTで早期に発見することは困難です。すでになんらかの症状がある方、あるいはCTで見つけにくい病気が心配という方は、医師に相談して、内視鏡や血液検査などそれぞれの病気に最適な検査を受けることをお勧めします。
Q 以前肺腫瘍の手術をして、術後5年間は半年に1回CTを受けていました。術後6年以上になりますが、放射線の影響が気になっています。
A 当センターでは、肺がんの手術を受けた方は半年に1回程度CTなどで局所の再発や転移をチェックさせていただいています。万が一再発が発見された場合に、抗がん剤や放射線治療など、次の治療を追加するかどうか、より早く検討するためです。1回の胸部CTの被ばくは10mSv前後です。広島、長崎の原爆被爆者の追跡調査で、100mSv以下では放射線によりがんによる死亡が増えるという明確な根拠はありません。一般的に放射線の影響は、1回に多量の放射線をあびた場合がより影響が大きく、同じ線量でも分割して照射された場合にはその影響は少なくなります。また全身に照射した場合のほうが、からだの一部だけ被ばくしたより影響が大きくなります。したがって、100mSvを1回に全身に被ばくした場合と、半年に1回、からだの一部について10mSvずつCTで被ばくした場合とを比較すれば、CTのほうが、はるかに影響が少ないと推定されます。これから、CTの放射線被ばくで、新たにがんができることはないと考えられます。ただし、肺がんで手術を受けた方の4-6%に、第2、第3の肺がんが発生することが知られています。つまり、手術後にCTを受けた影響でがんになるとは考えられませんが、今後絶対がんにならないということではありません。

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