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第18回 公開医療講座Q&A集

講座・催し lecture

第18回 公開医療講座Q&A集

知って得する高血圧の話 福井講師Q&A集

Q 大動脈解離で手術・入院した時に、カリウムを控えるようにと言われ、それ以降、海草とリンゴを控えています。今回の講義ではお二人ともカリウムを摂るよう言われましたが、どうなのでしょうか。
血圧を下げることに関してはカリウムを摂ることが有効ですが、腎臓の機能が悪い場合などはカリウムを摂りすぎると重大な副作用の出るケースもあります。主治医の先生と相談してください。
Q 昼間血圧は65~105ですが低すぎですか。(81歳)
血圧が低いことに関しては、特にふらつき等低血圧に伴う症状がなければ、基本的には心配ありませんが、いつもの血圧がいくつぐらいか、降圧剤の量や種類、どれくらいの期間血圧が低いのか(一回の測定だけか、1日中か、1ヶ月程度続いているのか等)によって対応が異なります。主治医の先生に相談してみてください。
Q 血管年齢が実年齢より20歳くらい高い場合、どのようなことに気を付けたらいいですか。
血管年齢というのは、脈波測定といって、手と足で同時に血圧を測定し、心臓から伝わる僅かな脈の時間ずれを図ることで(足の方が心臓からの距離が遠いので伝わる時間が多くかかります)、血管を伝わる脈の速さを測定して出します。若い血管は軟らかいのでゆっくり伝わりますが、年齢とともに血管が硬くなり早く伝わります。血管年齢が高いということは、血管が硬いということを意味します。これに一番影響を与えるものは血圧です。よって血圧を下げることが血管年齢を下げる最も有効な方法です。血圧が下がると血管年齢は下がります。ただ、本当の意味で血管が若くなったわけではありませんので、注意してください。
Q 23歳(男)ですが、高校生のころから血圧が高く、学校医務室での測定値は常に[収縮期139~142]、[拡張期85~90]です。この年齢で単に高血圧症と考えて治療していいのでしょうか。それとも機能的に何か問題が考えられるのでしょうか。
高校生からの高血圧も、本態性高血圧といって、大人と同様に原因不明のことが多く、特に肥満の人がなりやすいと言われます。ただ、腎疾患が隠れているケースもあり、一度調べてもらう必要はあると思います。
Q 血圧が測るたび一定でないのはどうしてですか。
日の中での変化は日内変動といって体にはリズムがあり、ホルモンの分泌量なども一日のなかで変化することは人では当たり前のことです。さらに同じ時間、例えば起床30分後でも、日によって、気温や湿度等の生活環境や精神的要素(リラックスできているか、ストレスが多くないか)、睡眠不足といった日々の少しの違いが血圧に影響を与えます。よって血圧は毎日変化します。ただ、年齢や高血圧の進展とともに動脈硬化が進んで血管が硬くなるとより変化しやすい傾向にはなります。
Q 高血圧気味なので医師にかかり血圧降下剤を処方されています。血圧降下剤は将来にわたって服用し続けることになるのでしょうか。薬から解放されるために何をすればいいか、服用をやめることができるタイミング・見極めを教えてください。
高血圧の多くは原因がはっきりしません。血圧降下剤は服用しているときに下げているだけで、高血圧を治す薬ではありません。コントロールしている薬です。よって、血圧のコントロールがついたからといって、自己判断で中止することはやめてください。 薬を減量ないし中止することは生活習慣改善を頑張れば可能です。血圧をよりあげる要因として、肥満、塩分過剰摂取、睡眠不足、ストレス等があります。よって、メタボや肥満の人が減量して、塩分摂取を減らせば、薬の減量、場合によっては中止も可能です。当院で、以前メタボ改善コースという6ヶ月の生活改善コースがありましたが(今はありません)、5%の減量で一人平均1錠の内服減量が可能でした。ただ、減量を維持し、塩分も減らしたままの生活をしないとまた血圧も上がります。結果として、これらの生活改善ができない人が多いので、一生飲み続けることになる人が多いことも事実です。
Q 血圧を測る場合、横になって測定していますが、机の上で測定すべきでしょうか。
血圧は、横になっている時と座っている時では、同じ状態でも変化します。高血圧測定の基準が座位で机に血圧計をおいて測定することになっていますので、机の上で測定したほうが良いと思います。
Q 降圧のためにCa(カルシウム)拮抗剤を飲んでいる場合、グレープフルーツを食べることは不可と言われていますが、それはなぜですか。
グレープフルーツを食べるとCa(カルシウム)拮抗剤を肝臓で分解する酵素が働きにくくなり、分解されずに体に残るため、いつもより効きが強くなると言われます。ただ、少量(1/4弱程度)であれば、実際にはあまり影響しないと考えられています。
Q 血圧正常者は塩分を多くとってもいいのですか。将来何らかの病に発展しますか。
血圧が今は正常でも、塩分を多く摂り続ければ、将来的に高血圧が発症するリスクが大きく上がります。血圧正常でも、将来のためには、塩分に注意することは大切です。
Q 血圧を測って高い時に、何回か測りなおすとだんだん下がってきます。どの値が正しいのでしょうか。
正しいという意味では どれもその時の血圧で正しいのですが、その時の血圧として代表するには測定した血圧値すべての平均が一番良いとされています。

高血圧予防は食事から~塩分摂りすぎ注意報~ 藤井講師Q&A集

Q 塩分の摂りすぎだけでなく、砂糖の摂りすぎも血圧上昇に関係がありますか。
砂糖の摂りすぎは中性脂肪を高くしたり、肥満につながります。肥満になると血圧も上がりやすくなります。甘いものは適度に楽しむ程度は良いですが、大量摂取は避けた方が良いでしょう。
Q 塩分が血圧を上昇させるメカニズムを教えてください。
塩を多く摂ると身体が血液中のナトリウム濃度を一定に保とうとして水分量を増やします。そのため血液量が増加することになります。塩辛いものを食べた後に喉が渇いて水を飲みたくなるのはこのためです。
血液量が増加すると心臓からたくさんの血液が血管に送り出されてくるので血圧が上昇します。
またナトリウムは血管を収縮させる作用があるため、二重に血圧を上げることになります。
Q 油に減塩効果があるとのお話でしたが、適した油の種類はありますか。一日あたりの使用量の目安も教えてください。
油の風味を生かすことで塩分を少なくしても美味しくいただけるという意味ですので、お料理に合う風味の油を選ぶのが良いと思います。またコレステロールを控えたいのなら植物性の油が良いですし、酸化しにくい油を選ぶならオリーブオイルやキャノーラ油が良いでしょう。それぞれの風味を生かすことで塩分を減らすことが可能になります。
一日の使用量は、一人分大さじ1~1.5杯くらいが適量です。当然毎日同じようには使えないので、多く摂りすぎたら翌日は少し控えめにする等の調整をすると良いでしょう。ナッツ類やごま、マヨネーズ等も油として計算することを忘れないようにして、使い過ぎないよう注意してください。
Q かつお節などからだしを取った場合と、顆粒だしを使った場合では、どの程度塩分量が違うでしょうか。
味噌汁お椀1杯あたりで、0.3g位の差が出ます。(顆粒だしの方が塩分0.3g位多くなります。)
Q 食事療法でカリウムはナッツ類(アーモンド・クルミ等)でも良いですか。
カリウムは野菜、海藻、芋類、果物に多く含まれます。
但し、腎障害等でカリウムが悪影響になる場合もあります。この場合はカリウムの制限の必要がありますのでご注意ください。
ナッツ類もカリウムが含まれますが、高エネルギーなので過剰摂取しないよう注意してください。
Q 節酒は直接減塩にはならないと思うのですが、おつまみのことでしょうか。
習慣的な飲酒は血圧を上昇させ、高血圧症の原因になると考えられています。
また、アルコールのエネルギー量によって、体重が増える事(肥満)やつまみに塩分の多いものを摂ること(塩分過剰摂取)も血圧上昇に関係していると考えられます。
Q 熱中症の予防はお茶類でもよいということですか。塩分の入っていないものなら何でもよいですか。
熱中症の予防の水分補給は、水またはお茶で良いです。また、熱中症の予防は、食事をきちんと摂ることが重要であることも忘れないでください。食事の約70%は水分です。
熱中症が疑われる状態の時は、塩分や他のミネラルが含まれているスポーツドリンクのようなものを補給することが有効です。
Q 減塩の工夫として、酢の物とよくいわれますが、酢が嫌いな場合、お勧めの調理・料理はありますか。
お酢にこだわる必要はありません。
塩分を減らしても美味しく感じるお料理にすればいいのです。
油の風味(ごま、ナッツ類、バター、マヨネーズ等)、香辛料(ワサビ、辛子、胡椒等)、香味野菜(シソの葉、柚子、生姜、みょうが、にんにく、セロリ、パセリ等)、カレー粉等スパイス類を利用することでも減塩は可能です。
Q 今話題の塩こうじの塩分量はどれくらいですか。塩分量を計測する計器などを用意したほうが良いのでしょうか。
塩こうじの食塩含量は12~13%位のものが多いようです。味噌の食塩含量とほぼ同じです。
使い方によっては塩分過剰にならずに美味しくお料理できることもありますが、多くの場合は普通の調味料以上の食塩量に仕上がってしまうようです。"使いすぎないように"を基本に考えましょう。
塩分濃度を測る計器もありますので利用するのは良いことです。しっかり薄味が実践できて、定着している方はご自身のべロメーター(舌の感覚)に頼るのも良いでしょう。
Q 高血圧にゴマがいいと聞きますが(胡麻麦茶など)どうなのでしょうか。
また、高血圧によい食べ物というのはあるのでしょうか。
ごまの血圧に対する作用には主に2つ報告があります。
1つ目は、ごまの油脂分に多く含まれるリノール酸による働きです。
リノール酸は、プロスタグランジンという生理活性物質を生成することで、血小板合成阻害作用や血管拡張作用が働き、血圧の上昇を抑制します。
2つ目は、ゴマペプチドによる血圧上昇抑制作用です。
ゴマペプチドには血管を収縮させる物質を生成するアンジオテンシン変換酵素(ACE)の活性を抑制する働きがあり、血圧降下が促進されるということです。
しかし、ごまの一回に使える量は限られてしまいますし、身体に良いからといって同じ物ばかりを食べ続けることも良くありませんので、ひとつの食品に頼りすぎない方が良いでしょう。

高血圧に良い食べ物が特別にあるわけではなく、多種類の食品を適量ずつバランス良く食べることが一番重要な事だと思います。カリウムの多い食品を積極的に摂ることも大事です。
Q 毎日の食事でどんな工夫をすれば塩分を適量にとることが出来ますか。
毎日の食事で減塩のために意識していただきたいことは以下のとおりです。
・汁物は薄味にして1日1杯までにする。
・漬け物、つくだ煮はできるだけ控える。
・加工食品の利用は控えめにする。
・薄味に慣れる。
Q お味噌汁を毎日飲んでいると、高血圧になりますか。
味と量とご自身の体質によって違いがあり、味噌汁を毎日飲んだら必ず高血圧になることはありません。
Q 汗をかく夏でも余計な塩分を摂取する必要はないとのことですが、水を飲んでいればいいということなのでしょうか。世間では塩分摂取を叫んでいるので心配です。
食事が3食きちんと摂れている人は、水分のみで良いでしょう。
食事が摂れてないかったり、嘔吐や下痢をしている時は塩分も足してください。

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