診療科のご案内 -呼吸器内科-

平成30年度診療実績

間質性肺炎

 2015年に間質性肺炎センターを開設し、専門外来枠を3倍に増やし、間質性肺炎をはじめとしたびまん性肺疾患の多くの患者様に均質な医療を届けることができるようになりました。病棟では医師・看護師・理学療法士・薬剤師・栄養師・ソーシャルワーカーなどによる多職種によるケアカンファランスを行い、全人的な医療を提供できるように努めております。診断・病型分類のために、当センターではかねてから胸腔鏡による外科的肺生検を行ってきましたが、2017年からは、気管支鏡によるクライオ肺生検を全国に先駆けて導入し、外科的肺生検よりも低侵襲に肺組織を採取しています。診察・検査により得られた情報を呼吸器内科医・画像診断医・病理医による多職種診断カンファランスを行い、患者様一人ひとりにあった最適な治療方針を導くようにしております。ここ数年間、間質性肺炎を含むびまん性肺疾患の新規患者数は増加の一途をたどっており、2018年度は新しく約730名の患者さんが受診されました。
 また、新しい薬剤の臨床試験にも多く中心的立場として参加しているだけでなく、厚生労働省科学研究費補助金・難治性疾患克服研究事業などの研究にも積極的に参加し、本邦での間質性肺炎診療の進歩に貢献しています。

肺がん

 2018年度に抗がん剤治療を行った患者さんは123人で、外科や放射線科とも協力して診断から治療まで集学的に対応しています。
 現在、治療の主流となっている免疫チェックポイント療法についても、2015年12月の保険収載後早期より導入しています。当院は,治験や臨床試験に多く参加しており、患者さんの状態に応じて治療戦略を決定しています。緩和治療が治療の中心になった方にも、地域の先生方と連携をしながら、患者さんやその家族に合わせて安心して診療にあたれるよう努力しています。

気管支喘息

 気管支喘息はその疾患の成り立ちにアレルギー性気道炎症が深く関わっている疾患です。確定診断のため、臨床症状の聴取及びスパイロメトリー、気道可逆性検査、呼気NO検査、気道過敏性検査、血液検査等を行い、2018年度は245名の患者を新規に診断しています。治療はガイドラインに従い、吸入ステロイド・気管拡張薬・抗アレルギー薬・生物学的製剤などの薬物療法を中心に、気管支サーモプラスティも施行しています。喘息の日常管理はピークフローモニタリングと喘息日記で行い、2018年度は新規・継続を含め296名に喘息管理加算を算定しています。喘息の理解を深めるための喘息教室も定期的に開催しています。喘息地域連携パスも始まり病診連携も強化しています。

COPD

 COPDは、気管支の炎症や肺の弾性低下によって慢性的に気流閉塞が起こる疾患で、原因のほとんどが喫煙です。当センターでは、呼吸機能検査やCTで早期にCOPDを発見し、禁煙外来を始めとした禁煙指導を行っています。治療としては、吸入気管支拡張薬を中心とした薬物療法、呼吸リハビリテーションなどの非薬物療法、インフルエンザワクチンや肺炎球菌ワクチン接種によるCOPD増悪予防を行っています。重症患者には在宅酸素療法(HOT)や非侵襲的陽圧換気療法(NPPV)も導入しています。2018年度は125名が新規に受診されました。疾患に対する理解を深め、生活の質を向上させることを目的に、COPD教室も定期的に開催しています。

睡眠時無呼吸症候群

 当センターでは、問診・夜間酸素飽和度測定・簡易型呼吸検査を外来で行い、睡眠時無呼吸症候群のスクリーニングをしています。また、疾患が疑われる方には、終夜ポリソモノグラフィ(PSG)検査を1泊2日の入院で行っています。2018年度は簡易型無呼吸検査を80件、PSG検査を95件施行しました。治療は重症度に応じ、横向き支援枕、口腔内装置、CPAP導入を行っています。

肺炎などの急性感染症

 肺炎の最も主要な原因菌である肺炎球菌は、近年抗菌薬の効きにくいペニシリン耐性肺炎球菌が増加しています。当センターでは2種類の肺炎球菌ワクチン接種を使い分けて行っており、2018年度はニューモバックスを162名に、プレベナーを48名に接種しました。インフルエンザワクチンは、同年度586名に接種しました。また、新規の抗生剤臨床試験にも積極的に参加しております。

非結核性抗酸菌症

 非結核性抗酸菌症は、肺MAC症(Mycobacterium avium complex症)を最多として様々な菌により起こる慢性の感染症ですが、近年著しい勢いで増加しています。2018年度の新規患者数は128名でした。当センターでは、標準的な多剤併用治療を柱に、栄養指導など非薬物療法なども含めて、長期間に及ぶ治療期間の支援・指導を行っています。

結核

 2018年度新規結核入院患者数は160名でした。排菌がなく感染する危険のない外来治療可能な患者さんも含めると、新規患者数は214名でした。全国的には結核は減少傾向にありますが、県内で結核病棟を有する病院が減っている中、社会的にも当センターの結核病棟の必要性はさらに高くなっています。
 結核は、耐性菌を発生させないために長期に1日も忘れず服薬を続ける必要があることから、病棟に入院した患者さんが退院するときには、必ずDOTS(直接服薬確認療法)支援者を確定してから退院しています。家族の支援がない患者さんや服薬が確実にできない外来患者さんのために、地域の保健師や行政担当者と毎月DOTS会議を開いて、長期の服薬支援を行っています。

禁煙外来

 2018年度は30名が新規に禁煙外来を受診し、うち18名が終了時での禁煙に成功しています。2016年4月の診療報酬改定により、34歳以下の若い方からの保険適用が緩和され、若いうちに禁煙を援助する体制ができました。

呼吸リハビリテーション

 呼吸機能訓練室では、主に外来患者を対象とした呼吸リハビリテーションを行っています。週1-2回訓練室に通い、呼吸筋ストレッチ、筋力トレーニング、エルゴメータやトレッドミルを使った有酸素運動などを行います。病棟では、入院患者を対象にADL(日常生活動作)向上や排痰補助などのリハビリテーションを行っています。当院のリハビリテーションの特色である包括的呼吸リハビリテーションでは、慢性呼吸器疾患患者を対象として、入院で呼吸筋ストレッチ、運動療法、食事指導、服薬吸入指導、疾患教育などを行っています。3日間、7日間、10日間の3コースのプログラムがあり、2018年度は78名が参加しました。

喀血・血痰

 2017年度より血痰・喀血外来を開設し、近隣の医院はもとより、神奈川県下の遠方の病院からの紹介も増加傾向にあります。初年度は月平均2例のペースで始まった血痰・喀血に対するカテーテル治療ですが、2018年度は合計63例のカテーテル治療を行っており、ほぼ毎週施術している状況です。これまで血痰・喀血に対して患者さんに応えることができなかった需要が、明確に掘り起こされた結果と考えています。引き続き患者さんの要望に応えつつ、県内だけでなく全国の患者さんに情報提供していけるよう、学会や研究会での活動を積極的に行っていきます。

診療受付時間

8:30~11:00(平日)

※曜日により診療科が異なります。

外来診療担当表

休診日

土・日・祝日・年末年始

病棟面会時間

13:00~20:00(平日)
11:00~20:00(土日祝)

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