診療科のご案内 -呼吸器外科-

呼吸器外科のご案内

身体に負担の少ない胸腔鏡下手術に力を入れています!

胸腔鏡下手術の場面 私達は、呼吸器疾患(とりわけ肺がん)の治療において、「高い根治性」と「低侵襲」を特に心がけています。
 当科の特徴は、胸腔鏡手術を呼吸器外科手術の大半に導入している点です。ほぼ全例に完全鏡視下手術を行っております。細径胸腔鏡下手術の術創その上で安全な手術と合併症の低減を第一の目標としております(病状によっては、極細のスコープと鉗子を使用した細径胸腔鏡下手術を導入しています)。胸腔鏡手術は整容性・術後疼痛の軽減・胸郭の温存・術後早期の社会復帰等が特長です。一方、熟練した技術を必要とし(確率は低いのですが)開胸術と同様の手術合併症も起こり得ます。今後も安全且つ確実な手術を心がけて参りたいと思っております。

もちろん開胸術なども行っています!

 もちろん、開胸手術も適応を判断して幅広く行っております。悪性疾患においては、呼吸器内科や放射線科と密接に連携し、手術・化学療法・放射線療法を組み合わせた集学的治療を、また結核、非定型抗酸菌症、膿胸などの感染性疾患や嚢胞性疾患等の呼吸器疾患に対しても積極的に外科治療を行っております。

患者さんのニーズにこたえます!

 当センターは循環器呼吸器に特化した単科病院であり、手術日程を組みやすいのが特徴です。このため、入院日や手術日は、ある程度患者さんのご都合に合わせることができます。
 悪性疾患であればできるだけ早めに、良性疾患であれば患者さんのご都合を優先してスケジュールを組むことが可能です。

主な対象疾患

 当科の主な対象疾患は、肺悪性腫瘍(肺がん、転移性肺腫瘍など)、自然気胸、縦隔腫瘍(胸腺腫瘍、神経原性腫瘍など)、炎症性疾患(中葉症候群、気管支拡張症、肺分画症等)、胸部感染症(膿胸、肺化膿症、肺真菌症、肺結核症等)、肺良性腫瘍、胸壁腫瘍(悪性中皮腫など)、手掌足蹠多汗症、肺気腫、気管疾患、胸部外傷などの外科治療です。最近は肺がん症例の増加が目立ちます。
 もちろん、肺がん以外の疾患にも力を入れており、再発が多いと言われる自然気胸に対する胸腔鏡下手術において、再発予防の術式を開発し実績を挙げています。
 また、良性の胸腺腫瘍に対しても、腫瘍がよほど大きい場合を除いて、一般的な胸骨正中切開(前胸部の真ん中を胸骨とともに縦に切る方法)ではなく、胸腔鏡を用いてみぞおちと側胸部の小さな傷だけで手術を行う方法で好評を得ています。最近では,前述の細径スコープや炭酸ガスを使用した人工気胸を用いて、より低侵襲に手術できるように工夫しております.これまでの成果は、日本呼吸器外科学会、日本内視鏡外科学会、日本胸部外科学会、日本肺がん学会等国内の学会や海外の学会等や論文に発表しております。

診療日について

 外来日は毎週月曜と水曜ですが、手術を優先させているため、新患の方は水曜日だけに制限させていただいております。また、新患の方はなるべく紹介状をご持参していただき、予約して下さるようお願いいたします(初診紹介予約について)。
 再来は原則的に予約制です。また、外来日以外の日は、スタッフ全員で手術を行っていることが多いのですが、肺がん包括診療センター初診の方や急患の方には可能な限り対応いたします。

今後の展望

 開設以来、地域の皆さまのご支援のおかげをもちまして順調に発展することができました。今後の方向性として、地域の中での肺がんの克服を重要な課題と考え、地域医療の中で肺がんの早期発見と早期治療に貢献できるよう模索し努力していく所存です。

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